我が家の「ごひいき」

 家族と言えども個々に好き・嫌いがあり、考えも違う。しかし、家族を上げてひいきにして、応援するするということが我が家にはある。親ばかと言われそうであるが、子どもの好みに影響されて親も兄弟もひいきになるという構図のようだ。
 例えば、我が家では長年、プロ野球は広島カープをひいきにしている。小学校1年生の長男に広島カープの真っ赤な野球帽子を買ってあげた。当時の子どもたちはほとんど巨人軍の帽子をかぶっていたが、長男は嫌がらず堂々と真っ赤な帽子をかぶって登校した。それ以来、ずーっと真っ赤な野球帽子を通した。そしていつの間にか熱心にカープを応援するようになっていた。親もカープファンになり、今も家族を上げて応援している。
 サッカーは浦和レッズ。これは二男の影響である。我が家は千葉県に住んでいるが二男は埼玉県にある高校・大学に通学したことから浦和レッズファンになったようだ。もともと家族は皆サッカーに関心はなかったが二男の熱心さにほだされてサッカーを見るようになり、やはりレッズファンになる。そのおかげで、今ではワールドカップや海外の試合も見るようになり、ひいきの選手もいて大いに楽しんでいる。
 音楽関係では、オフコースファンだ。これも長男が中学生の頃から大好きで、たくさんのカセットテープを買い込んでいた。毎日のようにオフコースが我が家を占拠していた。「さよなら」「愛を止めないで」[言葉にできない」など、親もすっかりお気に入りに。オフコースが解散しても子どもたちは小田和正のライブに出かけているし、私も妻も今だにCDを聴いて楽しんでいる。
 東京ヴィヴァルディ合奏団もごひいきにしている。団代表でチェリストの渡部さんのチェロとお人柄が魅力的だ。首都圏の演奏会にはほとんど出かけている。ヴィヴァルディの「四季」が当アンサンブルの看板だ。
 プロゴルファーは石川遼と五十嵐雄二。たまたま私は二人が子どもの頃住んでいた市町で仕事をしていて、彼らを知った。ご存知の通り石川遼君は名実ともに著名なプロゴルファーになり、五十嵐雄二君も3年前初優勝し5年間のシード権をもらいツアーに参戦中である。その当時は今の二人を想像できずにいたが、それだけに人一倍応援する気持ちが強い。家族もろともに。
 落語家にもひいきにしている人がいる。その人は21人抜きで真打昇進を果たした春風亭一之輔。小学生時代は我が家の前を通学していたようだ。つまり、ご当地出身(野田市)ゆえに、妻が早くから応援していた。先日、妻と池袋演芸場の真打昇進披露興行へ行ってきた。33歳の若さながら稽古で磨いた芸とお人柄が魅力的だ。「真打になると師匠と呼ばれるんです。でもね、みんな笑いながら“師匠”と言うんですよ。本気で師匠と思っていないからだ」と笑わせた。「その内、本気で“師匠”と呼ばせてみせるさ」という心意気も秘めていた。
 その他、俳優・女優・タレント・小説家・ジャーナリストなどにも「ごひいき」がいる。「ごひいき」は何らかのきっかけにより生じるようだが、それによって楽しませてもらい、また元気になれるのでありがたい。
 今は子どもたちは家を出て独立しているが、今までの「ごひいき」は変わっていないようだ。これからもそれぞれがどんどん新たな「ごひいき」を発掘していってほしい。