渡良瀬川遊水池ツーリング

 先日、ツーリング仲間3人と、渡良瀬川遊水池を訪ねた。気温18° 快晴。東武新古河駅(茨城)まで各自電車で。そこからすぐの渡良瀬川遊水池へ。明治20年代の足尾鉱毒事件による鉱毒を沈殿させ、無害化するために渡良瀬川下流に作られ、今では、洪水調節や水道用水の安定供給に重要な役割を果たしている。

 遊水池はこのはるか前方の広大な地に3つある。右は第1遊水池の中の人工湖(約4.5㎢)で、南側の半分。

 渡良瀬遊水池(地)は、全体で約33㎢もある。3つの遊水池以外は広大な原野で、植物はもとより野鳥や魚類の宝庫で、2012年7月3日ラムサール条約に登録されている。釣りを楽しむ人や自然を眺めながら散歩している人たちにたくさん出会った。公園、スポーツ施設、ゴルフ場もあり、栃木、茨城、群馬、埼玉の4県にまたがっている。
 ご存知のように、この遊水池を作るにあたり、一つの村が「廃村」になった。鉱毒事件と闘っていた田中正造(1841〜1913=大正2年)は最後まで村人と居残り廃村に抵抗したが叶わなかった、という歴史がある。三国橋近くの堤防の小さな公園に田中正造の遺徳を讃える記念碑があり、陛下への直訴文が刻まれていた。

 渡良瀬川にはたくさんの支流がある。遊水池付近では巴波川(うずまがわ)と、少し南下しところで思川(右)と合流している。そしてやがて利根川に吸収されて源流(皇海山=日光・沼田)から107kmに及ぶ渡良瀬川も姿を消す。

 ツーリングは、利根川を南下し、やがて江戸川へ分岐。我々は追い風に乗って時速20kmで江戸川を走る。杉戸(埼玉)で江戸川を降りて、東武動物公園駅へ到着。夕刻の4時40分、延べ39.7kmのツーリングを終える。
 よい天気にも恵まれて、大自然の中を脚を鍛えつつ楽しめるツーリング。仲間との会話もまた楽し、である。次は「伊豆を走りたい」。いつかは不明のまま、解散。