深夜3時に目覚める70代

 自治会長2期目のAさんはお酒が好きで、夜の晩酌をこよなく楽しみにしている。10時ころには就寝し、寝酒よろしくぐっすり眠る。大体3時頃に目覚めて、本を読んだり、深夜便を聞いて夜明けを待つ。もう少し眠ろうとするが眠れないようだ。夜が明けると2匹の愛犬が散歩をねだるので、小一時間決まったコースを一周して帰ってくる。その後はお湯を沸かしてお茶を飲みながら朝刊を読む。朝食はほとんど奥さんが用意する。睡眠時間を補充するために昼寝をすることもあるという。
 Bさんも10時には就寝し、3〜4時には目覚める。5時頃から朝食の準備にとりかかる。和洋食どちらでもレシピが豊富で困らない。奥さんが起きてくる頃には朝食は完全に準備が整い、一緒に食べる。Bさんは現職の頃、海外勤務を経験しており、男性が朝食を作る家庭をたくさん見ているうちにご自分もそうするようになったようである。しかも60代になると早朝に目覚めるようになり、それ以来朝食は作ることになったという。
 Cさんも早寝、早起きだ。スキーではいつも寝食を共にしているので、その様子を目の当たりにしている。スキーの時は夕食が終わり部屋に帰ると9時前にベットに入り、テレビを少し見るともう眠る。3時頃になると目覚めている。うとうとしながら6時頃に起床し、お茶を沸かして、ようかんなど甘いお菓子と一緒に飲む。家庭では、Bさん同様、朝食を完全に作り、12時頃就寝の奥さんが起きてくるのを待っている。
 その他にも、70代の男性の方が早起きで、ラジオを聞いたり、新聞を読んだりして朝食までの時間を過ごしているという友人がたくさんいる。いずれも一度目覚めるともう眠れず、睡眠時間は5時間前後。2000年、NHK の調査によると、日本人の平均睡眠時間は7時間23分、70歳以上は8時間20分である。にも関わらず、深夜に目覚める70代が結構いるのはなぜか。
 かくいう自分はどうか。就寝は11時頃で、起床は7時過ぎ。まだまだ眠いけど妻が朝食を待っているのでしぶしぶ起床する始末。早く就寝しても7時ごろまで熟睡している。3時、4時は最も熟睡しているころで、ここに紹介した3人の友人たちの真似はとてもできない。仮に、起きたとするとその日は睡眠不足で体調はよくないだろうと思う。睡眠時間には個人差があり、短くとも熟睡すればいいのかな、と理解しているが。
 朝食を用意する友人のことを聞いた妻は「いいねぇ」と羨ましそうに一言!