いよいよ後期高齢者入りに

 私は明日から75歳以上の後期高齢者(医療制度)の仲間入りをする。手元に今日まで有効の「国民健康保険被保険者証」と明日から有効の「後期高齢者医療被保険者証」がある。保険者も前者が在住の「市」、後者は「県後期高齢者医療広域連合」に変わった。保険料の一部負担の割合は1割で今までと同じである。
 この制度がスタートした2008年当初は、1321万人が加入し、2012年は1490万人に増えている。これからも増えていくばかりで、いわゆる「財源」が心配だ。後期高齢者医療費(保険料)の負担は、公費(国、都道府県、市町村)5割、現役世代支援金4割、自己負担1割となっていて、少子化がさらに進行すれば現役世代の支援が厳しくなるからである。しかし、それはすでに分かっていることであり、国は国家予算の使い道や配分を根本から見なおして、社会保障制度の予算的充実を図り、誰にでもいつかはやってくる高齢者世代を安心して迎えられるようにしておくべきであると思う。
 ところで、私は紛れもなく「高齢者」である。高齢者ならではの所作が多くなったし、身体の自由がきかなくなってきた。見た目も「おじいさん」だし、電車に乗ると席を譲ってもらうことが多い。同じ年齡の仲間に会うと、病気の話題が多く、現実にいくつもの症状を抱え通院している者もいる。そんな年齡の者が制度上とはいえ「後期高齢者」と称されると、余計に高齢化が進む感じがする。発足当初、呼び方でかなりもめたのもむべなるかな、である。
 何歳から「高齢者」かについて、OECD経済協力開発機構)では65歳以上、WHO(世界保健機関)では60歳以上を older people, 80歳以上を the very old, または、the oldest old と呼んでいる、という。欧米では、高齢者を senior citizen という。seniorとは、上級の、年長の、上司、先輩、年長者などの意味が含まれており、単なる高齢者・老人ではないニュアンスがあって、なかなかの知恵である。いずれにしても、 もともと生物学的に高齢者となる年齡が決まっているわけではないので、自分から高齢者にのめり込んだり、高齢者扱いに甘んじてもいけないと思う。
 この制度は、高齢になるとどんなに気をつけていても病気になったり、ケガをするようになる。そのとき、安心して病院に行けるようにし、また、自分自身による健康管理はもちろん必要であるが、国による保健サービスを受けられるようにするものである、という。残念なことは、財源に将来性がないことである。
 ともかく、願わくはこの先も大病や大けがなどしないで、年齢相応に心身ともに健康でありたい。後期高齢者であっても、仲間たちとスキーや自転車や水泳なども続け、地域に貢献もしながら、孤独にならないようにしたいものだ。ただし、がんばり過ぎたり、真面目すぎたり、柔軟性がなくなったりすると人生に面白みがなくなるので心したい。明日は、いつものように普通の誕生日にしよう、と。

後期高齢者入り前最後の挑戦!スキー指導員検定受検(2014.2.21〜23 新潟・五日町会場)。幸いにも合格!心身ともに限界に。しかし、いい区切りになった。ちなみに、検定は学科と8規定種目の実技による。全国5会場で同時展開。