東武鉄道アーバンパークライン

 昨日、所用で東武鉄道アーバンパークラインで船橋へ出かけた。台風明けの暑い一日だったが車窓から沿線の風景を楽しんだ。この線は、埼玉の大宮駅から千葉の船橋駅までの62.7km。出発は、野田市駅。駅前にキッコーマンの醤油工場が立ち並ぶ。

醤油を醸造する工場。時折り、この工場から醤油の匂いが街中へ流れて、「醤油の町」に。見学コースもあり、近隣の小学生が社会科見学に来る。右は、醤油の原料の大豆等の倉庫。
 15分して、つくばエクスプレス線接続のながれやまおおたかの森駅。都内への近道で、乗り換え客が多い。一日の乗降客は4.7万人。。駅周辺はマンションやショッピングセンター、戸建て住宅の開発が今だに続いている。近くの森林に「オオタカ」が生息している。
 さらに2駅で柏駅。JR常磐線乗換駅。乗降客は13.6万人。市の人口も40.7万人に増えて、この地域の中心都市である。そこから15分、新鎌ヶ谷駅へ。ここで京成線特急成田スカイアクセスに乗り換えると、60分足らずで成田空港へ。この日も大きなスーツケースを手に海外から帰国した日本人客の姿があった。
 鎌ヶ谷は梨の産地としても知られている。30余の大きな梨園があり8月上旬から市場に出回る。

虫除けのネットに囲まれた梨園。沿線には、六実、船橋駅周辺にも梨園がある。
 沿線はほとんどが開発されているが、一部には畑や貸し農園なども目に入った。まさに開発中の工事現場もあった。終点の船橋駅に近づくとマンションやビルが林立し、緑も少ない。駅ビルはいつも混んでいる。船橋市の人口は61.7万人で、千葉市に次いで2位。

 この線はつい最近まで東武野田線と呼んでいた。明治時代のこと、野田から当時の国鉄柏駅へ醤油を運ぶために敷いた鉄道であることから、「野田線」となり、1930年(昭和5年)大宮〜船橋間が開通しても野田線と称していたがこの4月から、東武アーバンパークラインになった。歴史まで消え去らないように記しておく。
 それでも、首都圏内の私鉄ローカル線はまだまだ風情が残っていることを実感した一日であった。