平和記念式典 広島

 広島は、きょう被爆71年となる「原爆の日」を迎えた。午前8時から平和記念公園で平和記念式典が開かれ、被爆者や来賓約5万人が参列した。1発の原爆で死没者の総数は30万3195人に達している。原爆投下時刻の8時15分に、「平和の鐘」を鳴らし、1分間の黙祷を捧げた。我が家でも静かに手を合わせ死没者へ哀悼の意を表し、平和を祈願した。
 原爆、すなわち核兵器の恐ろしさは死没者総数からも十分すぎるほど証明されているのに、未だに1万5千発の核兵器保有する国々が存在し、廃絶しようとしない。どんな方法でも人間を殺戮することは許されないが、核兵器という化学兵器による殺戮は人道的にもなおさら正当性はない。核兵器は人間によって作られ管理されているはずであるが、ボタンを押す人間が誤って、あるいは気が狂ってボタンを押すということもあり得る。だから、この地球上から廃絶しなければならない。
 今年5月、オバマ大統領は現職大統領として初めて広島を訪ね、「核兵器のない世界を追求する勇気を持ち続けなければならない」と17分にも及ぶ演説をした。きょう、松井広島市長は平和宣言で「原爆は無作為殺戮の絶対悪、というヒロシマの長年の叫びがオバマ大統領の演説を導いた」とし、各国指導者に被爆地を訪れるよう要請した。また、「日本国憲法が掲げる崇高な平和主義こそ非核世界を体現する」と述べた。
 広島の二人の小学生がやはり「戦争のない世界を希求している」と述べた。そして、「人類初の被爆ヒロシマの悲劇を忘れてはいけない」と後世に引き継いでいくことを誓った。高齢化により、被爆者やヒロシマを知る人が年々減少していることからも、語り継ぐことの意義を再認識させられた。原爆ドームを残しておいたことは今になって貴重である。
 我が国は、被爆国として核廃絶を訴える最も有力な立場にいるはずである。日本国憲法も平和主義を唱え、不戦を誓って70有余年になる。我が国は、原爆はもとより戦争の傷跡の痛みを感じているうちに、戦争に与しない外交を世界にアピールすべきだね。
 そうした意味でも、広島、長崎の「原爆の日」を風化させてはならないし、戦争の惨禍を後世に伝えていく教育がより求められているように思う。
 折しもきょう、平和の祭典、ブラジル・リオ五輪が開幕した。世界205カ国・地域から1万人以上が参加している。日本は338人参加。まずは、Try to do your best‼️ その先にメダルがある。