10月の世事

 今や世事の本命は「東京都」で、その主役は小池知事。築地から豊洲への市場移転はこの11月に決まっていたが、豊洲市場地下の安全性や入札率が99.70%などに疑義を持った知事が移転に「待った」をかけたのがその始まり。すると、豊洲市場の地下水から基準以下とはいえ有毒ガスが検出された。また、建物の土台は4m盛り土をすることになっていたのに、コンクリートに替えていることも判明した。
 ところが、いつ、どこで、誰が「変更」を指示したのかいまだに不明である。市場長や部課長も知らないし、都議会も知らないまま建設されたというのだ。「それはない」と知事はさらに調べることにしている。何億円もの予算がこんな形で執行されているのかと思うと、東京都はまさに「伏魔殿」である。
 もう一点は、2020年東京オリンピックパラリンピックの3会場についても知事は「待った」をかけた。その理由は、計画当初より3倍も予算が膨らんでおり、他県の施設を使うことも含め見直しをすることにしたので、関係者は青ざめている。都の幹部や議員等含め金銭感覚が異状というしかない。
 いずれも事は東京都の問題であるが、他道府県では無駄な予算執行など同じような問題はないのか、検証してみる価値はある、と小池知事は一石を投じたのである。知事選当初から当選後の今も話題を独占している小池知事。敵視していたはずの自民党はいち早く小池支持に回り、手を組もうとする。勝ち組に乗るためには何でもあり、という摂理のなさに愕然。ともかく、小池知事には道理を貫いてほしい。

 きょう、所用で群馬方面へ出かけた。久しぶりに朝から青空が広がり遠くの山々も見えたし、目前にはススキも・・・。世事とは裏腹に初秋のきれいな空気をたくさん吸ってきた。青空は、群馬県板倉町付近午後。 

 我が家の小庭の草花も衰えてきたが、最後の精力を振り絞って綺麗な花を見せている。

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