謹賀新年2017

 首都圏は元旦から続く青空に冠雪の富士山が映えてきれいだ。果たして、この一年、三が日のように平穏で安泰であろうか。ぜひ、そうあってほしい、と祈るのみである。
 新年を迎えて、これと言って強い思いはない。敢えて言えば、今までの健康を維持しながら、スキーやゴルフなどのスポーツと読書を続けていけたらいいと思う。その中で、年間を通して時には緊張したり、歓喜したり、のんびりしたりとメリハリのある日々を送りたいものだ。
 当ブログは6年1カ月経ち、14万1千余アクセスをいただき大変嬉しく、ありがたい限りである。思いつきの内容で、また、都合のいい時に書いているのでアクセスでご迷惑おかけしていると思う。自分にとって当ブログは、世事や社会常識に疎くなったり、人間らしさや思いやりがなくなったり、老化の進捗などをチェックするために書いているので、内容的には内向きになっており、そこはご容赦願いたいと思う。
 きのう、近くの神明神社にお参りに行ってきた。この神社は、天照大神主祭神として伊勢神宮内宮を総本山としている。平穏安泰、五穀豊穣、疫病追儺を願う村民の心の拠り所として三百有余年になる鎮守様である。
 境内には様々の石塔が建てられている。一つに、中国より伝来した道教に由来する唐申塔がある。人間の体内にいる三尸虫(さんしちゅう)という虫が唐申の日の夜寝ている間に天帝にその人間の悪事を報告に行くと、天帝よりその人間の寿命を決められるとされている。それを避けるために、その日は夜通し眠らないで天帝や猿田彦神青面金剛を祀り勤行したり、宴会をしたりする風習があった。
 境内には、天照大神の遣いの道案内をしたとされる猿田彦神青面金剛の唐申塔、疫病追儺疱瘡神の石塔が祀られている。ほとんど江戸時代のものであるが、神社として主祭神に纏わる伝説や祭儀に基づいて拝殿、鳥居、週辺の石塔などが整理されていることを窺わせる。また、文化財としても貴重である。
 町内戦没者28名(父もその一人)の氏名が刻まれた慰霊塔もあり、ふだん見過ごしている神社仏閣の中には新たな発見が待ち受けていることを思い知らされた三が日であった。

   神明神社の鳥居と拝殿(奥)     青面金剛が祀られている唐申塔

 大きな石碑の左隣が疱瘡神の石碑 疱瘡は伝染病として忌み嫌われた  
 右は、戦没者名が奉納されている慰霊塔の碑文(裏面)