幾たびかの春4月!

 きょうの首都圏は花曇りで、20℃。庭先にいると背中がポカポカして心地いいです。もう少し郊外へ脚を伸ばしてみると東京の開花宣言以来10日余にしてやっとサクラが満開に近づいています。今年は、開花宣言してもなかなか満開になってくれないようで、あちこちでサクラ祭りを延期した地域があります。何せ、鹿児島がまだ満開に至っていないとのこと・・・。
 4月は出会いと別れの時期。長年の勤めを終えて退職した人は仲間や職場とお別れしてホッとしている日々を送り始めたばかりです。お疲れさまでした。どうぞ充実した第二の人生をお送りください。そして、新たなスタートを切ったそれぞれの新任者たち。羨ましいね。みんなそう思い見守っています。少しくらいのハザードは覚悟の上、失敗を恐れずたくましく乗り越えて新たな人生をエンジョイして欲しい。
 大阪の森友学園問題。何もなければこの4月、私学の小学校として開校し80人の小学生が誕生しているはずでした。しかし、経営者が小学校の認可を取り下げたので幻に化してしまいました。入学予定の子どもたちは急遽、近隣の小学校へ入学することになっているようですが、子どもたちや保護者には迷惑千万だったと思います。にもかかわらず、誰も責任を取ろうとしていません。
 驚いたのは、この学園の経営方針が「教育勅語」でした。すでに幼稚園児たちは全て誦じて、行事のたびに大声で発表しています。その初代名誉小学校長は安倍晋三首相夫人が就任することになっていましたが、問題視されて降任しています。よくぞ校長職を受託したものと驚きを通り越して呆れてしまいます。校長は「山の頂に美木なし」ということわざの通り、片手間で、名誉的に務まる職務ではありません。校長という山頂には美木や美味しいものばかりがあると思われたのでしょうか。とんでもありません。そして、校長には崇高な教育理念が必要です。それが「教育勅語」で良かったのでしょうか。
 今思いますと、このような小学校が誕生しなくてよかったのかも知れません。入学予定の子どもたちにはお気の毒でしたが成長するにつれて教育勅語に疑義が生じて悩むことになるかも知れませんし。何れにしても、大人の不見識、無責任、無能さによって混乱を招いた責任はしかるべき人がきちんと取らないと、子どもたちは許せないと思い続けることになるでしょう。
 私にとっても幾たびか経てきた春4月。自然の変わらぬ営みとは裏腹に世事は混沌としています。世のリーダーたちには真に大人になってもらいたいと願うのみです。

満開間近のサクラ(近所の境内にて) <きのう> こちらは満開の菜の花(江戸川にて)