東京ヴィヴァルディ合奏団公演を聴く!

 昨日2時から東京紀尾井ホールで東京ヴィヴァルディ合奏団による恒例のニューイヤーコンサートがあり、妻と一緒に聴いてきました。お目当てはヴィヴァルディの「四季」。この公演では31回目になり、これを聴かないと新春を迎えた気分になれないようになりました。ゲスト出演(独奏)は桐朋学園で江頭俊哉等に師事したヴァイオリニストの豊島泰嗣さん。よくまとまり活気のある演奏会でした。私なりに四季の移り変わりを描きながら楽しみました。
 「春」、小鳥の鳴き声、小川のせせらぎ、雷鳴、花いっぱいのうららかな牧場、ニンフと牧童たちが登場して春を演じています。「夏」、やけつくような太陽、カッコーや山鳩の鳴き声、恐ろしい雷鳴、人も家畜も疲れ松も枯れるなど人々を不安にさせます。
 「秋」、村人は踊りと歌と酒宴が終わると安らかな眠りにつきます。祭りの後の平穏な静けさを打ち破り、夜明けには狩人たちが手に銃と角笛を持ち、犬を連れて狩りに出かけます。「冬」、氷の上をゆっくりと歩く、しかし、滑ってひっくり返り、起き上がり歩くとまたひっくり返ります。扉を開けて外に出てみると、春風が北風を追い払うように吹いています。
 ヨーロッパの四季も日本のそれによく似ているようで、四季の変化を想像しながら鑑賞しました。その変化を旋律によって表現するという手法は当時は斬新ではなかったろうかと思います。むしろ情景描写や思考の広がりは小説や絵画等では表現しきれなく、それを絶妙な旋律で成し遂げているように感じました。ヴィヴァルディは膨大な数の作品を遺しており、当合奏団はその紹介活動を通して、後世に伝えていく使命を負わされているのではないかと思います。 
 新年早々にふさわしい「四季」を鑑賞しながら我が家の新年が始まりました。今年は年間を通して音楽鑑賞を増やしたいと思います。私は、どちらかといえばスキーやゴルフ、サイクリングなどスポーツ中心の生活をしており、趣味の上では妻とは別行動が多かったことは事実です。今年からそれを改めてできるだけ夫婦で出かける機会を増やしたいと思っています。その第一弾が昨日のコンサートでした。
 次の同合奏団公演は3月11日(日)、イタリア文化会館で開催されます。春の訪れとともに楽しみにしています。