沖縄県民投票に思うこと

 24日に実施した沖縄県民投票で名護市辺野古沿岸部の埋め立てへの反対票が投票資格者数の4分の1を超えたことを受け、玉城デニー知事は3月1日にも安倍首相と面会し結果を通知した上で、工事の中止を求めることにしています。しかし、政府は埋め立て工事を続行し、首相は投票結果を無視する姿勢を鮮明にしています。

 ちなみに、反対票は72%を超え、43万4273票に達し、玉城デニー氏が昨秋の知事選で得た過去最多得票数をも上回りました。それでも政府は選挙が終わったばかりの25日から青い海に土砂の投げ込みを始めました。

 故翁長雄志沖縄県知事は「沖縄県民に、日本国憲法が国民に保障する自由、平等、人権、そして民主主義が等しく保障されているのでしょうか」と、2016年の沖縄慰霊の日の平和宣言でこう訴えています。

 政府はこの機会に埋め立て工事を一時停止して、沖縄を始め全国民に国防のあり方を訊ねてほしいと思います。特に、沖縄以外の市民はどんな考えを持っているのか、広く問うてほしい。国防が必要であれば、それを沖縄に過分に負わせていいのか、呼びかけてほしい。埋め立てをそんなに急ぐ必要はないと思います。

 私は昨年秋、友達と沖縄を訪問しました。沖縄に到着すると、戦闘機やヘリコプターが引っ切りなしに飛び交っていました。市民にはそれが日常化して、恵まれた自然や南国の陽気さをもかき消されていないかと危惧しながら帰宅しました。

 この問題を単にイデオロギー的に処理しようとは思っていません。もっともっと当事者感覚を磨いて寄り添うべきであると思います。誰もが何事も「明日は我が身」の宿命を背負って生きているのですから、他人事で片付けないことを願って止みません。

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 メラコイデス(手前 白、奥 ピンク)サクラソウ科 耐寒性が強く開花期早春〜春