「白寿」に思いを寄せて

 4月から地域の「老人会」の長を仰せつかりました。地域には5つの老人会がありますが、当会は会員40人で、年齢別には、白寿(99歳男性)の大先輩から67歳までの男性21人、女性19人です。みなさん大変元気で、私は年齢では21番目ですから、年齢を理由に長をお断りすることができず承った次第です。

 当老人会としては、総会、お月見会、新年会を予定しています。その他に、毎月3時から児童の見守りパトロールを行っています。また、市連合会主催では総会、レクレーション、旅行などがあり、会員はいずれにも参加できます。特に、旅行は人気があり、バス数台を連ねて一泊、時には二泊三日することもあります。

「老人会」といえばいかにも高齢の「老人」の集団をイメージしがちですが、大勢の仲間と接していますとみじんもそんな感じはしません。我が国の平均寿命は男81歳、女87歳ですが、もはやみなさんは100歳を視野に入れていることが窺えます。会の名称も「白寿会(老人会)」を廃して新たにしたいと模索しているところです。

 私は40数年前の現役時代に、カナダのバンクーバートロントアメリカのオハイオ、ニューヨークなどで2ヶ月間研修する機会がありました。その間たくさんのシニアシチズン(我が国では「老人」たち)に会いましたが、ほとんどは子どもとは別居して老人世帯ばかりでした。そして、よく耳にしたのは「日本は家族同居で羨ましいね」という言葉でした。

 確かに、その当時の日本はまだ「家族主義」旺盛時代で、親子で暮らすことが当然であり、それを楽しみにしていたことは事実です。今の我が国はすでに40数年前の欧米の家族形成をなぞっている感じで、親子別世帯時代になっています。

 そうこう思いながら我が「老人会」を鳥瞰してみますと、親子別世帯が多くなっていますが、「子どもたち」はいざという時はすぐ駆けつける態勢になりつつあるのではないでしょうか。とは言え、老人会として真にあるべき生き方を見出すべく自問自答を繰り返していかねばなりません。

 ちなみに、我が老人会は「白寿会」と称し、皆さんが密かに「白寿」を視野に入れていることは事実です。

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              母の日に因んで