アジサイの季節なのに

 我が家の小庭のアジサイ(紫陽花)が咲き始めました。今年は小ぶりながら例年の倍近く花をつけています。「梅雨入り」を予告するかのように今頃にきちんと咲いて心身を癒してくれます。図鑑によりますと品種は、ハイドランジア「ロイヒト フエイエル」。6月上旬まで楽しめそうです。

 自然の営みとは裏腹に、人間としてあってはならない事件がまたも起こりました。昨日の朝、川崎市で51歳の男が、登校中バスを待っていた小学6年生の女児と我が子を見送りに来ていた他の児童の父親を刃物で刺し死亡させました。事件は全く突然起きて、犯人を誰も捕らえる余裕はありませんでした。短時間に19人が死傷し、犯人は事件発生後間もなく自殺しました。

 子どもたちは家族に見送られ登校し、スクールバスを待っている時に屈強の犯人に何人も刃物で切りつけられました。何も抵抗できない子どもたちに何の恨みがあったのでしょうか。犯人は50年余の人生で「人命とは何か、その尊さ、痛み」を思い知ることはなかったのか。

 折しも、この日は国賓として来日していたトランプ大統領が4日間の日程を終えて帰国する直前で、大統領も事件について遺憾の意を表しています。政府は関係閣僚会議を開き、事件の全容を解明し、再発防止策を講じるよう指示していますが、この類の事故防止は一筋縄では解決できそうにもないように思えてなりません。

 日本は自他共に「安全な国」として自負して久しいのですが、海外の目には必ずしもそういうイメージは希薄になっているように思います。来年はオリンピック、パラリンピックが開催されます。「安全な国」を実感してもらえる対策を急がねばならないと思います。

 昨日の殺人事件は、我が国が必ずしも「安全な国」と胸を張って言えない「負の遺産」を背負ってしまったことを再認識し、その解消に努めたい。

 この度犠牲になられたお二人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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      色付き始めたアジサイ     きょう(29日)自宅にて