八十路を前にして


 私の拙い人生行路を記しますと、誕生→学業(7歳 小中高大)→就職(23歳)→定年退職(60歳)→再就職(60歳)→無職(68歳)→現在に至る、ということになります。79年の歳月があっという間に過ぎ去ろうとしています。

 大きく括りますと、学業→就職→無職→現在に至る、となります。平凡ですが、これ以外の人生行路は選択できませんでした。とにかく、学業→就職が絶対の世の中でしたので選択肢も限られていました。その代わり生活費は贅沢しない限り最低限は保証されていたように思います。選択肢は限定的でしたが希望通りの職業に就けたことは最高に幸せでした。

 職業についても今は生涯雇用よりも、「やりたい職に就く」考えが主流になりつつあります。ところが企業はそのことに反発してか非正規雇用を広げようとしています。政府も先般「生涯賃金の保証はできません」と言い出し、国民を不安に追い込んでいます。職業選択の自由と賃金は保証してもらいたいものです。

 思うに我が国が決して物心ともに豊かな国とは言えないのに、これだけ発展してきたのは国民の勤勉に依るものが大きいと思います。その余韻に浸るだけでなく物心両面において真に豊かな国にならなければ本当の幸せを手にすることができないと思います。

 やがて八十路(やそじ)を迎えようとしていますが、様々な感慨が脳裏を駆け巡っている昨今です。そして、たくさんの人々に支援され、育まれてきた現実を絶対に忘れてはならないと思います。併せて、できる限り恩返しをしつつ長生きを楽しみたいものです。    

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        カリフオルニアローズ フイエスタ ツリフネソウ科