謹賀新年

 首都圏は少し寒いんですが快晴の元旦を迎え、いよいよ2019年の始まりです。5月1日から元号が「平成」から新元号に変わります。天皇が存命中に元号を新たにすることは歴史的にも稀有なことでありますが、天皇人間性を最優先する思想の現れであると思います。とはいえ、これは天皇ご自身が意思表示しなければできないことであり、天皇の決断は重く、ご立派であります。
 私は昭和、平成、新元号時代を経験することになりますが、大正、明治時代生まれの人もいるはずで元号をいくつも乗り越えます。今次、天皇は存命中に天皇の席を後継者に譲り、まさに象徴天皇として皇室を継承してことになります。天皇はじめ皇族の人間性を尊重することを最優先する時代が到来している証であります。
 間もなく平成が終わります。格差と貧困、単身世帯と孤立、国家には多額の借金。いくつもの負の要因が日本社会をさいなんでいます。そして、少子高齢化と人口減少は待ったなしにやってきます。否、もう来ています。私ら80歳前後はすべて経験しながらも、今や打つ手もなく埋没しそうになっています。これから30年はこうした時代が続く、と新聞では論調されています。その上で、「個人の生き方が分岐を左右する」と指摘しています。
 ある友人は「静かに年金生活を送ります」と年賀状にしたためています。文字通り、「やりたいこと、食べたいものや見たいものもあるのにそれも我慢している」ように読み取れます。あまり、先を読みすぎてもいけないように思うのですが、年金生活を維持していくための考えなのかも知れません。私も同じ境遇にあり、決して他人事には思えません。
 いずれにしましても、より正確な情報や見通しをもとに前向きな考え、行動で対応していきたいと思います。健全な年にしたい。

  東京六本木アークヒルズにて 電飾されているが本物のツリーで1月末まで展示される(12月23日撮影)