大島一周ツーリングの旅

 10月26日朝8時、前泊した伊豆大島の元町港の民宿を出発し、時計回りに大島公園、波浮の港を経て元町港へ戻る大島一周42kmのツーリング。メンバーは男女各2名の4人。私は長距離ツーリング経験は初めてだが、3人はいずれもヴェテラン。リーダーの A子さんは今でも海外遠征をしているし、彼女の愛弟子 B子さんは他のツーリングに参加し鍛えている。Cさんは1人でも出かけては走っている。山男でもある。。

 大島は高速船で東京竹芝桟橋から1時間45分、熱海からは45分。海底火山の噴火によって形成された東西9km、南北9km、周囲52km、面積91平方kmの楕円形の島である。品川区の管轄で、この4月現在、人口は8,343人、世帯数は4,704。町予算は離島ゆえに80億円と人口の割りには多い。三原山(764m)の噴火も記憶に新しい。

 元町港。支所、銀行、郵便局、観光協会などがあり、人口も全島の1/4を占め大島町の中心地。

 途中、ところどころで快晴の海がみえる。道路は舗装がしっかりしているが上り斜面が多くきつい。

 10kmほど走ると有名な椿トンネルにさしかかる。満開の頃は左右・天井まで鮮やかな椿トンネルになる。

 都立大島公園にある椿資料館。元町から12km地点。さらに14km先の噴火によってできたという筆島の絶景。
 登坂が続くと歩き出す始末。情けない。でも、仲間は励まし、ちゃんと待っていてくれる。そしてきれいな景色に疲れを癒される。

 ついに波浮の港に到着(28km)。あの歌が聞こえてくる・・・・
三日おくれの 便りをのせて 船が行く行く 波浮港 いくら好きでも あなたは遠い 波の彼方へ 行ったきり  アンコ便りは アンコ便りは 片便り   1964年(昭和39年)、130万枚の大ヒット。今は郵便も荷物も即日配達可能に。でも、三日おくれ・・・の方が切なさがある。
 Cさんは「波浮の港に着いたら、くさやを焼いてもらい食べよう」と提案。やっと店を探し当てたが「いまは近所にまで匂うので焼く店はないよ」と断られる。それでもCさんはパック詰めの焼いてあるくさやを土産に買った。昼食はお寿司家へ。
  いよいよツーリングもあと14kmに。でも、本当に元町港に戻れるのか、内心不安だった。ほとんど平坦なところがなく脚力は限界に。仲間は誰一人歩いていない。畏敬の念を抱く。10kmを過ぎたらはるか前方に元町港が見えてきた。「翼よ、あれがパリの灯だ!」
 walking 一杯の touring とはいえ、無事に大島を一周できて胸をなでおろす。あまりにも甘く見ていたので・・・。でも、リーダーは「このコースは中級以上、初心者のあなたはよく頑張った。自信をもっていいわよ」と優しい。あとお二人にもお世話になって、昼食・休憩を含め6時間余の大島一周のツーリングを終えた。