今年もまた首都圏高校同期会

 このところ毎年、首都圏の高校同期会を開催している。今年は10月10日(金)、上野精養軒に22名が集まった。ここで言う首都圏とは「関東一円」を指し、およそ百名の同期生に案内を出しているが、例年参加者は20名前後に固定化している。それでも毎年開催して、都合のつく人に参加してもらえるようにしよう、ということにした経緯がある。
 今回はSさんが10年ぶりに参加した。仕事が忙しいのと糖尿病に罹り「どうしても来れなかった」ようで、再会を喜んだ。高校時代は応援団長で体格もよく声量もあったが、やや痩せて「病いには勝てぬ」と好きなアルコールも止めてウーロン茶を飲んでいた。「これからは生きてる限り参加する」と宣言し、拍手を浴びた。
 同期会常連のTさんが欠席している。幹事に届いた返信用はがきを見ると、「近々3回目の手術をする」とある。どうやら内臓の手術のようで心配だ。彼もアルコール好きで、2年前の同期会でもよく飲んでいたし2次会でも美味そうに飲んでいた。高校時代は同じ「汽車」で通学した仲なので、そのうち、お見舞いの電話をしようと思う。
 後期高齢者入の同期生であるが、健康をいかに維持していくかが全員の最大の課題になってきた。これまで心身ともに頑張りすぎて、体力を消耗しているのでこれからは養生した方が賢明だと思う。もちろん、何もしないということではなく、すべて矩を超えないように心がければいいのではないか。

母校の情報に聞き入る同期生             乾杯!
 今回も故郷(一関)から2人の同期生が参加して、いろいろな情報を話してくれた。その中で、母校の野球部が秋の新人戦で「初戦敗退」したニュースにがっくり。これまでは必ず準々決勝あたりまでは行くので、元野球部エースのOさんも自分のことのようにしょげていた。戦後では選抜と希望枠で甲子園に2回出場しているが、過去の栄光を追い続けるだけでは勝てないことを証明してくれた。優勝校は花巻東高校。
 母校は明治35年開校なので今年は113年目になる。卒業生は27,093人で、首都圏に数千人は在住している。我が同期生は卒業時310名であったが、68名が亡くなって健在者は242名。ちなみに、52人(男41、女11)の我がクラスの健在者は男33人、女8人、計41人。当時、女子は全体の4分の1と少なかった。同年代として果たしてこの健在率は高いのか、低いのか?
 同期会の翌日、所用のため帰省したところ、時間ができたので母校を訪ねてみた。 


 母校は岩手県南の旧制中学であったが、戦後男女共学になり、数年前に中高一貫校として中学校が併設された。校舎も我々が卒業して間もなく火災に遭い、木造から鉄筋になり、中学校の新校舎も新築され昔の面影は全くない。校舎の裏側を流れる磐井川だけは相変わらずだった。この河原の草むらに寝転んで空を眺めたり、昼には弁当を食べた思い出の場所である。勉学に苦しんだものの、ここで過ごし、学んだ3年間の高校生活は我が人生の大きな財産となった。