ゴミ大国、日本!

 今年も松の内が過ぎて、一昨日からゴミの収集も始まり普段の生活に戻った。我が家のすぐ前が近所10世帯のゴミ収集所になっている。月・木〜可燃物、水〜不燃物の週3回、毎回ほぼ定時に収集している。戸建てのゴミ収集所は、道路の角や空き地を利用し、カラス対策としてネットで覆うことにしている。アパートの場合、専用の収集ボックスが設置されている。

  戸建て用のゴミ収集場所 右は、アパート用のゴミ収集所 この日は資源ゴミもおいてあった 
 近隣を散歩していると、あちこちにゴミ収集所があることに気づく。収集後はネットをたたんだり、きちんと整頓しており清潔になっている。その他に、各地で資源ゴミの収集も行っているので、我が国はゴミ処理対策がうまく行っている、と思いきやとんでもないことに気づいて愕然としている。結論を言うと、ゴミ大国の後進国なのである。
 一人当たりのゴミ焼却料は、日本310万トン、フランス185、ドイツ180、アメリカ100、ノルウェー90、韓国53などで、日本は飛び抜けている。日本人に限っては、毎日1人1kg、1日15万トン、年間5000万トンになり、10トントラック500万台分に相当するという。実情が把握できないほど大きな数字であるが、外国と比較すると我が国は「ゴミ大国」であることが分かる。ゴミが多くとも処分がうまく行けばいいのだが・・・。
 各家庭では、可燃、不燃、資源をきちんと分別してゴミ出しをしているのに、最終処分場の焼却灰には貴金属やダイオキシンが含まれていて、さらに再処分している。また、全国の自治体で頭を痛めているのは「不法投棄」の産業廃棄物。その処理に国で1兆円(2005年当時)もかかったという例がある。
 ノールウェーやスウェーデンでは冷蔵庫、テレビ、レンジ等を購入する際に廃棄料を定価に上乗せするデポジット制度があり、廃棄するときにその分が還元されるので不法投棄はないという。これぞ先進国であり、文化・文明が進んでいる証である。我が国ではどんな理由があろうとも不法投棄は犯罪になっているが、法が緩く歯止めになっていないようだ。それ以前に、不法投棄は止めないと後進国のレッテルを貼られてしまう。民度が試されることにもなる。
 我が国では、一般のゴミ問題に加えて、原発ゴミの最終処分も大きな問題となっている。豊かさの見返りにゴミ問題が付きまとうことを再認識し、週3回のゴミ収集が滞りなく行われていることに満足せず、きめ細かに分別すること、不法投棄をしない、させないなど大局的に自治会等でも問題意識を喚起して行きたい。