人に会うことの大切さ

 今年も師走を迎えてもう半月になる。師ではないがあちこち走り回ってたくさんの人々に会う。
 2日から4日まで地区の文化祭。生け花、絵画、書道、陶芸、手芸、写真、俳句、短歌など100点余の作品が出品された。この文化祭のために新作を出品されている人やグループによる絵手紙、絵付けをされた大型ひょうたん、そして、地元小・中学生も書、絵画、工作、理科実験などの作品を寄せている。地元の小さな文化祭であるが、毎回作品を出品してくださる地域の人々の温かく文化を大事にする心根を尊く感じた。今回は13回目にあたる。

 3日、スキーの会合へ。来月から始まる日帰りスキーの参加者の受付と打ち合わせがあった。30人を目標に募集しているが毎回20人前後。とすると「採算が取れない」と担当が嘆く。実は、バス代が急騰して費用も30〜40%値上げしている。それでも高齢者が多いので費用は最小限に抑えている。雪なし県の千葉から群馬へ行き5時間スキーを楽しむ会を20年ほど続けているが高齢と費用に配慮して、もうしばらくは一緒にスキーを楽しめるようにしたい。せっかくの縁ですからね・・・。
 4日、文化祭を抜け出して、ふるさと会の総会と忘年会へ。創立して30年になるが、会員は年々減少し、今は30人ほどに。ここでも高齢化が進み参加者は「生き残り組」の感じ。それでも、和気あいあいと会話を交わし会を存続させたいと願う気概はお旺盛である。時代の趨勢とはいえ会の先行きはなかなか厳しいが、同郷の誼(よしみ)を共有し、せめて望郷の念は抱き続けたいものだ。久しぶりに同郷人に会ってこその感慨である。

 6日、浅草で自転車に乗る会4人の忘年会。今年は4人で走る機会はなかったが、それぞれが各地でロードを楽しんでいる。来年は5月ごろ奥多摩を走ることで合意。あとは、それぞれに、でいいのかな。結束は固い。
 9日、町内役員の忘年会。年齢も前職も全て違うがお互いに理解しあってよく頑張っているように思う。お祭り、運動会、文化祭、理事会、各団体の行事など年間を通してたくさんの行事や会議があるが、チームワークを第一に合意と寛容精神で自治会の運営に協力している。少しでも地域の安全安心、親睦に貢献しようと役員一同謙虚であることに救われる。
 人に会うことは、その度にそれぞれの人の機微に触れ、素晴らしい人生を垣間見ることができていい刺激になり、励まされることが多い。家から出ていくことを億劫がらないことかな。
 ところで、今夕お通夜がある。長年家族ぐるみでお付き合いをさせていただいているご主人が急逝された。優秀な2人の子どもたちはそれぞれ結婚して、やはり優秀なお孫さんが5人。ご主人の目尻がいつも微笑んでいて、幸せの絶頂におられた。すでに自営の会社は息子夫婦に譲り、悠々自適の人生を送ろうとしていたのに残念無念、慚愧に堪えない思いであったろうと憐れむのみである。享年79。慎んで哀悼の意を表し心よりご冥福をお祈り申し上げます。
  やがて年の瀬に。今年もたくさんの人との出会いがあった。果たしてこの一年はどんな年で、私のこれからの人生にどんな影響を与えてくれるのかじっくり分析してみたいが、他に学ぶことの大切さ、ありがたさを強く享受していることは確かである。

        玄関の内と外。いつの間にか花は越冬用に変わっている。