ヒヤリ・ハットの法則!

 車を運転している時に、他の車と接触しそうになって「ヒヤリ」としたり、赤信号で進入しようとして「ハッ」としたりすることがあります。家庭では、つまずいて転びそうになったり、人に会う時間を間違えたりする時にも同じように感じます。ヒヤリ・ハットの法則とはたまたま直接事故に繋がらないものの一歩手前で体験・発見する事例のことを言います。もうすでに介護施設や企業、役所、学校などでも「ヒヤリ・ハット」対策は講じられているはずですが、交通事故に関しては、あまりにも事故が多いので、「ヒヤリ・ハットの法則」が見直されているのかと思います。
 この法則は、「1:29:300法則」または、発案者が、1928年、当時アメリカの保険会社の技術・調査副部長であったハーバート・ウィリアム・ハインリッヒさんで、「ハインリッヒの法則」とも言われています。
 1件の重大な事故や災害の背後には29件の軽微な事故・災害が起きており、そのまた背景には300件の「ヒヤリ・ハット」のニアミスが存在するという法則です。約5000件の事例を調査・分析して見出したものです。個人的に例えますと、軽微な事故や災害が29件起きると1件の重大事故が生じるというものです。軽微だからといって改めないと重大事故につながるという警告として重く受け止めるべきだと思います。ヒヤリ・ハットが300件も続くと重大事故につながるというものです。
 私も日常的に車を運転していますし、ヒヤリとすることやハッとすることは多々あります。自分の不注意から生じるものと、他からもらうこともあります。何れにしても、まずは自分自身がヒヤリ・ハットをいかに少なくするかに集中したいと思います。具体的に注意すべきことは、速度を守ること、前方をよく見ていること、標識を見落とさないこと、時間的及び心理的にゆとりがあること、交差点は慎重に、歩行者優先思考、等々。優等生ドライバーそのものですが高齢者になると、それでもヒヤリ・ハットすることに遭遇するので予断は許されないと思います。
 ドライブは単に人間や物を「移動する手段」ではなく、行き先で新たな発見、感動、出会いなどを楽しむことにつながります。長距離の場合、車窓からの風景は素晴らしいの一語につきます。皆さんがこうしてドライブの楽しみを車に託しているわけですから、お互いにルールを守って事故防止に努め、より多くの人がドライブの楽しさを分かち合えるようにしたいものですね。そのためにもまずはヒヤリ・ハットをなくしましょう!
 
      交差点は事故が多いので、減速しながら通り抜けるようにしたい