人々との関わりを大切に

 今年もお盆(旧暦13〜15日)が終わりました。子どもたちも墓参に来ましたので3日間は家族の良さを再現してくれました。結婚11年目の長男夫婦、2年目の次男夫婦は4人とも仕事に精を出しているところです。比較的近くに住んでいて時々親の生活ぶりを観察に来ます。私たちはまだまだ自力で生きて行くつもりですが、子どもらは気がかりなのでしょう。
 「お盆」は家族の再会の時と場を提供してくれます。いかにも家族主義的な風習ながらよさも感じます。家族で墓参する傍ら久しぶりの再会を楽しみます。それが旧態然の家族主義と非難されるようになって久しい昨今ですが、少子化の影響が現実化してきた証と言えそうです。
 もう、以前のような家族主義は復活することはないでしょう。少子化、少家族化が進むばかりで、日本人には初めての経験であり、多分恒久化することになりそうです。街を歩いて見るにつけ空家に出会うことが多くなりました。これがまさに少子化世代への負の遺産であることを象徴しています。若い世代がこの現実にどう対処していくべきか、大きな置き土産になりそうです。
 それにしても若い世代を羨ましく思えてなりません。2年後には東京オリンピックがあり、もうその準備が本格化しています。明日からアジア大会が開かれますが、それはまさにオリンピックの前哨戦で、各国はメダルの星勘定の場になっています。日本もそのつもりで2年後を見据えて選手を送っているようですが、世界は広く「隠し球」選手が現れメダルを持っていかれるので予断は禁物です。若い世代にスポーツができる幸せを一人で独占しないで我々老世代にも分けて欲しい。
 いつかは人間は皆老いていくのですが、年齢相応に、できたら若く、人生を送りたいと誰もが願っています。そのためには心身ともに健康であることが最高の条件です。しかし、人は皆多少の病気や障害や精神的悩みなどを抱えながらも、心を上手にコントロールして総合的に判断する余裕を持つべきでしょう。そのためには、地域や仲間や家族等の関わりを大切にしていくことが肝心ではないか。そう思える余裕を大切にしたい。
 きょうは爽やかで秋を思わせる陽気。まだまだ夏の暑さはこの後に控えていますので、隣人たちと触れ合いながら一度(ひとたび)の初秋を味わいたいと思います。