EU離脱が近い イギリス

 ある月刊誌2月号の特集「イギリスから豊かな暮らしと生き方を考える」からイギリスの近況を紹介します。
 
 その1。ウエールズ西部(ロンドン西部)のポーウイス一帯では、りんご酒やりんごジュース、りんごパイが長年親しまれています。中でも、マーガレット夫妻こだわりの品種別りんごジュースはウエールズでは大変な人気で、朝の定番であったオレンジジュースをりんごジュースに変えてしまいました。年間3万ボトル作られるジュースのほとんどが50マイル以内で消費されています。
 2014年にウエールズで開催されたNATOサミットではオバマ首相が舌鼓をうった、ウエールズを代表する名産品です。もちろん、日本にも輸出されていますので賞味できます。
 
 その2。「第二の人生。新しい出会いがたくさんある仕事がしたかった」というジェーン。前職は教師。15年前、45歳の時に退職、産業革命の舞台となった小さな村でB&B経営を始めました。1875年築の瀟洒な住宅を購入、二人でコツコツ改装し、宿泊用の寝室は2つ、地下室も大改修しました。地下室には自炊式で4人まで滞在可能。ジェーンがB&Bを始めた理由の一つは、地元の食材を使ったイングリシュブレックファーストを提供することでした。 
 深刻なアレルギーを抱えているという常連客にもジェーンの料理は好評で、ダイニングには150人分の食器が並んでいます。こうして外注も含め生活していくだけの収入を得ているようです。
 
 その3。主婦業の傍ら美術関連の慈善事業に携わり、約20年前に退職したトッドさんの言葉。「母は92歳で、イギリスでは近年これまでになく高齢化が進み、他にも長生きする人がたくさんいます。高齢者を見ていると、人生とはただ単調に続いているのではなく、長くバラエテイに富んでいて、その時々の年代によって様々な違うステージが用意されていることに気がつきます」
 
 その他にもたくさんのイギリス人の生き様を紹介しています。大きな課題はやはりEUからの脱退問題のようです。本誌では「脱退歓迎派」の考えも紹介されていますが、何れにしても正式に賛否の是非が問われる時が近づいており、世界中が注目しています。そうした中で、今次紹介したイギリス人の考え方、生き方も参考にしたいと思います。できたらもう一度訪英して生のイギリスを見ておきたいものです。   

          ハボタン  葉に切れ込みが入っているサンゴ系